和室にいると、自然と心が静まり安らぎを感じるものです。
普段は洋室で過ごしている方でも、旅館などで和室に泊まった時に驚くほどリフレッシュできた！
という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
最近では高齢者だけでなく若い世代でも人気が高まっており、
リノベーションによって、おしゃれでスタイリッシュな雰囲気を求める方も増えています。
こちらの記事では、和室を快適な空間にリノベーションする、費用や部位ごとのポイントをご紹介します。
和室リノベーションをご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
◆和室をおしゃれにするリノベーション
以下のポイントを抑え、和室をよりお洒落な空間にしていきましょう。
色味を絞る
和室の雰囲気を引き立てるためには、リフォーム時にお部屋の色を控えめにすることが重要です。
天井、壁、床の色の調和や統一が欠けていると、目が疲れる雰囲気になってしまいます。
また、箪笥や座卓などの家具とお部屋全体の色が合っていないと、
くつろげない印象になってしまいます。
リフォーム・リノベーション会社にご相談いただき、壁や床、天井の色を検討するのも良いでしょう。
気に入っている家具がある場合は、それを中心に配置し、色調を調和させることも考えましょう。
光を取り入れる
従来の和室には、明るい光が少ないイメージがあります。
明るく開放的な雰囲気を取り入れることで、和室をおしゃれな空間に変えることができます。
まず、光を取り入れる方法として、窓サイズの変更・増設させることが効果的です。
大きな窓を設けることで、室内に自然光が入り、明るさと開放感が増します。
また、壁や畳の色にも工夫を凝らしましょう。
明るい色調の壁や畳（ベージュや淡い黄緑など）を選ぶと、
光が反射しやすくなり、より明るくおしゃれな印象を与えます。
このように、窓リフォームと明るい色調の壁や畳へのリノベーションで、
和室を明るく開放的に演出しましょう。
収納・家具のデザインにこだわる
和室は洋室と比べるとスペースが小さい傾向にあります。
一般的な分譲住宅やマンションの和室は、通常4.5帖または6帖といったコンパクトな広さです。
一方、子供部屋や寝室の洋室は通常6帖以上の広さを確保しています。
部屋の広さの割に荷物や家具が多くなってしまう時は、
床下収納や押し入れなどの収納スペースを活用し、お部屋の収納力を高めるよう工夫しましょう。
和室では、控えめなデザインやシンプルなフォルムの家具がよく似合います。
自身の和室と照らし合わせ、調和するデザインの家具を配置しましょう。
◆部位ごとに見る和室リノベーションの注意点
続いて和室リノベーションをする際に、各部位ごとに気を付けるポイントをご紹介します。
天井
全体の雰囲気に大きく影響を与える天井は、お洒落な和室を実現する上で重要なポイントです。
和室天井は主に、「打ち上げ天井」「折上天井」「格天井」「竿縁天井」の４種類あります。
打ち上げ天井
天井の裏側に細長い骨組み野縁を使い、板を押さえるデザインの天井です。
この天井はシンプルなデザインで、木材が外側に見えます。
洋室ではよく採用され、リフォームの手間やコストが少なく済むため、人気があります。
折上天井
天井の一部分を他の部分よりも高くするデザインの天井です。
この天井の形状により、部屋が広く見える効果があり、開放感のある空間を作るのに適しています。
さらに、折上天井には間接照明を取り付けることで、部屋の雰囲気を劇的に変えることができます。
格天井
近年、モダンなインテリアや建築においても格天井が取り入れられることもあり、
和風の要素を取り入れながらも現代的なデザインとの組み合わせで、
独特の雰囲気を醸し出すことができます。
竿縁天井
通気性が良いという特徴があります。
また、高級感のある見た目も人気の一つです。
壁
和室の壁材としては、通常の壁紙に加え、漆喰、砂壁、土壁、珪藻土壁、などが選択肢にあります。
壁紙は床や天井との色調を調和させやすく、お手入れも簡単で価格も比較的安価という特徴があります。
漆喰や砂壁は耐火性に優れており、美しい仕上がりが特徴ですが、比較的施工費用が高いです。
調湿効果を求める場合には、土壁も選択肢として考えられます。
また、土壁は吸収機能があります。
壁材によって性能や機能、価格が変わって来るので、ご自身の生活や予算にあった壁材を選びましょう。
床
和室の床材としては、畳やフローリング、コルクなどが選択肢として考えられます。
特にデザインにこだわっている方は、縁なし畳や琉球畳、
カラー畳に変更し、上品な雰囲気をつくるのも良いでしょう。
また、全て畳にするのではなくフローリングや無垢材を敷くことで、お部屋のアクセントにもなります。
この組み合わせによって、空間にメリハリが生まれます。
畳自体には一定の保湿効果がありますが、リノベーションの際は断熱性や耐久性を考慮し、適切な床材を選びましょう。
収納
押し入れは和室における定番の収納方法です。
広々としたスタイリッシュな和室を作りたい場合は、押し入れを無くし、そのスペースを居室に充てる方法も一考です。
収納スペースが減少するため、畳の下に床下収納を設けたり、
小上がりの和室を作りその下に収納スペースを確保するなど、工夫が必要です。
◆和室リノベーションにかかる費用相場
和室のリフォーム費用において、最も一般的な価格帯は20〜60万円といわれています。
特に壁紙や畳の交換などの小規模な工事では、費用を抑えることができる場合が多いです。
和室の壁紙や天井のクロスを交換する場合、
一般的な素材を使用した場合の費用相場は1㎡あたり約1,000〜2000円となります。
ただし、クロスのグレードによって施工費用は異なることに注意が必要です。
また、収納のリフォームには10〜40万円、掘りごたつの設置には20〜60万円程度の費用がかかります。
和室リノベーションの費用を抑えるには
費用を抑えるためにはリノベーションのプランをしっかりと立てることが重要です。
モダンな雰囲気にしたい、気軽に使える和室にしたいなどのご希望や、
床の冷えを解消する断熱リフォームなど、
和室で特にリノベーションされたい部位に絞って施工することで、予算内でのリノベーションを実現できるでしょう。
また、和室をDIYでリフォームと聞くと、少しハードルが高いイメージがありますが、
一部の施工をDIYで行うことで費用を抑えることも可能です。
壁紙クロスの張替などのちょっとした補修は、1〜3万円で行うことができます。
費用が抑えられる反面、一人で行うには時間がかかる、
専門知識や技術が必要な場合もあるため注意が必要です。
いかがでしたでしょうか。和室をお洒落にするポイントや費用相場などについてご紹介しました。
和室リノベーションをする際は、ご自身のイメージや予算に合ったものを計画的に進めていきましょう。
